文章はリズムできまる
読みやすい文章と読みづらい文章の違いはどこにあるのか?
わかりやすい文章はスラスラと頭にはいってくるが、
そうでない文章は何回読んでもわからない。
単純に難しい言葉が多く使われている場合もあるが、
例え難しかったとしても、ひとつひとつの言葉の意味は理解できるし、
そこまでわからなくもないはず。
なぜそこまで理解できなくってしまうのかというと、
単純に、リズムが悪いからだ。
文章にはリズムが存在する。
読みやすい文章とは言い換えればリズムがいいということ。
つまり、文章のリズムを身に着ければ、わかりやすい文章が書けるということです。
①リズムのよい文章とわるい文章の違い
まず、リズムのわるい文章について考えてみましょう。
文章ひとつひとつの内容はわかるのに読みづらいと感じてしまう原因は、
文章の「つなげ方」や「展開の仕方」にあります。
これらがおかしいと、その主張は支離滅裂になり、リズムよく読めなくなります。
「営業とは誰かの悩みを解決することである。営業スキルを身に着けることで若者にもチャンスが訪れる。クライアントと企業を結び付ける懸け橋であるからだ。」
例えば、こんな文章があったとしよう。
とてもわかりづらいのではないでしょうか。
その理由、前後の文に繋がりがなく、論理関係も破綻しているから。
「営業とは誰かの悩みを解決することである。」
「営業スキルを身に着けることで若者にもチャンスが訪れる。」
「クライアントと企業を結び付ける懸け橋であるからだ。」
それぞれの文の主張は理解できるかもしれないが、
これでは、前後の文章の繋がりがまるでとれてない。
結論も他の文が、その主張を補強するものになっていない。
このような文章では、人はわかりずらいと感じてしまう。
では、リズムのいい文章とはどのようなものか。
それは論理の軸が定まっていて、うまく展開できている文章。
リズムとは論理展開によって決まってくるものなのです。
②リズムのカギは接続詞
どうすれば、支離滅裂の文章を書かずにすむのでしょうか?
それは、なるべく早い段階で、破綻に気づくこと。
そのためのキーワードが接続詞。
接続詞をもっと多用してみよう。
一般的には、接続詞を多用しないほうが分かりやすい文章になるといわれています。
確かに、省略しても問題ないのであれば、そのほうが読みやすくなります。
しかし、ここで言いたいことは、前後の文の繋がりが破綻していないかチェックするために接続詞を利用するということ。
もし、接続詞をいれてみて文章の繋がりに問題ないことが確認ができたら、省略しても構いません。
あくまで、文の構造が破綻していないかチェックするのが目的なのです。
③美しい文章より正しい文章
「詞」や「小説」を書くのであれば美しい文章を書くのも良いのかもしれませんが、基本的に文章を書く目的は「誰かに自分の意見を伝える」ためなのではないでしょうか。
もし、伝えることが目的なのであれば、わかりやすい表現を心がけましょう。
専門用語等はなるべく誰にでもわかる言葉に置き換える必要があります。
難しい言葉を上手に使いこなせば、頭が良いと思われると考えるかもしれませんが、もう一度目的を思い出してみて下さい。
自己満足のためなのか、相手に理解してもらうためなのか。
あなたが書いた文章には必ず読む人がいるはずです。
どうすれば読む人にとって心地良い文章になるのか。
そういったことを考えながら、文章を作らなければいけません。
読み手のことを考えなければただの独りよがりになってしまいます。
④断定すること
文章のリズムをつくるうえで、断定して、言い切ることも大切です。
断定のない、歯切れの悪い分では、良いリズムは作り出すことはできません。
もちろん、よく知らないことや理解していないことは言い切ることはできないので、文章を作る前の段階で、主張をよく理解して、しっかりと論理を固めなくてはなりません。
ひとは自分のわからないことは説明することはできません。
でも、好きなことの話であれば、いくらでも語ることができるはずです。
それは、好きなことであれば、普段から考え明確な答えをもっているからに他なりません。
わからないことを無理に断定しても意味がありません。
自分のなかにある明確な答え、信念を述べるとき自然と断定する口調になるのではないでしょうか。
自分の思いを誰かに伝えたいときの自信のある言葉。
そういったもので作られた文章は自然と良いリズムが生まれ、あなた独自のリズムが生まれることでしょう。
もちろん、リズムをつくるうえで、改行や句読点などの打ち方の技術も必要です。
しかし、それ以上にあなたのなかにある、伝えたいという思いが良い文章を作るのだと思います。