いきなり書きはじめようとしない

今回も文章の作り方の解説をやっていきたいと思います。

文章を作るうえで大切な事は、いきなり書き始めないこと。

 

思いのままに書き出したい気持ちをぐっと抑えて、

構成をしっかり作ってから書き始めましょう。

 

では、どのような手順で書き始めるのかというと、

まず、テーマを決めます。

これが一番大事なので絶対に覚えておきましょう。

 

テーマがなければ、文章全体でなにを伝えたいのかわからなくなってしまします。

 

テーマを決めずに書き始めるということは、行き先を決めずに電車に乗るようなものです。

これでは、どこに行くのか自分でもわかりません。

普通は、まず行き先を決めて、交通手段を考えてから、目的地に向かいますよね。

それと同じで、テーマを決めて、結論を決めてから、文章を書き始めます。

 

テーマが決まったら、

今度は素材を集めます。

自分の主張を補完するための根拠を集めます。

その際、大切な事は内容の良し悪しを判断しないことです。

「これは使えないんじゃないか」

「こんなことを書くのは恥ずかしい」

こういった疑念が浮かんでくると途端にアイディアがでなくなります。

このフェーズではアイディアをだすことを目的としています。

使う使わないの判断は後ですればいいのです。

 

とにかく、思いつく限りアイディアを書き出していきましょう。

また、書き出したアイディアをざっと見て、内容に偏りがないかチェックします。

主観的な意見が多ければ、客観的事実やデータ等を集めるなど、幅広い目線で素材を用意します。

 

思いつく限り書き出したと思ってもまだもう一歩です。

そこからさらに、2~3個しぼりだします。

 

筋トレでもそうですが、限界だと思ってからどれだけ踏ん張れるかが鍵になります。

限界を超えて頑張った分が自分の成長に繋がります。

苦しいかもしれませんが、ほんの少し頑張って絞り出す習慣を身につけましょう。

その習慣があなたを大きく成長させてくれます。

 

そうして、素材が集まったら、いよいよ構成を作ります。

テーマと照らし合わせながら、不要な素材を省いていきます。

ここで大事なのは、もったいないと思って必要ない素材を無理に使わないこと。

せっかく頑張って色々集めたので、使いたくなってしまう気持ちはわかりますが、

ここは引く作業です。

 

不要な情報が多くなれば、その分だけ内容がボケてきます。

理想は、贅肉のまったくないアスリートのような文章。

論理を補強する部分はしっかりと詰め込んで、そうではない余計な部分は可能な限り削ぎ落としましょう。

 

じつはこの削るという作業がとても重要になります。

もし、文字制限があるのであれば、まず、それよりも多い文字で文章をつくり、そこからなにを残して、なにを削るか。

ギリギリまで調整して文字数ぴったりに収めたほうが、内容の濃い文章になります。

 

テレビや映画も放送枠ギリギリの撮影時間ではありません。

それよりも何倍も多く撮影して、後で編集して放送時間にあわせています。

一見無駄のように思えるかもしれませんが、その無駄のなかに価値がかくれているのです。

逆に、足りない文字数の原稿を無理やり合わせたのでは、内容がスカスカになるのは簡単にイメージできますよね。

 

その逆をやるのです。